その理由は、「痛い」という情報伝達に「触られている」という刺激が影響を与えて、「痛い」という感覚が脳に伝わりにくくなるからです。

東京都健康長寿医療センター研究所自律神経機能研究室の堀田博士らは、マウス実験において、マイクロコーンを皮膚に10分間のせておくと、その最中からゆっくりと痛みの抑制が始まり、外した後も30分続くことを確認しました(※1)。 これは皮膚刺激によって内因性のモルヒネに似た物質が分泌されているものと考えられており、その裏付けとして、オピオイドの受容体を遮断するナロキソンという薬を用いて同様の実験を行ったところ、この痛みの抑制効果が減弱することを確認しました。

このような皮膚刺激による鎮痛法の研究は、鎮痛薬の副作用を軽減し、痛みに悩む患者さんのQOL(クオリティー・オブ・ライフ)の向上につながるものと期待されています。

※1
Gentle mechanical skin stimulation inhibits the somatocardiac sympathetic C-reflex elicited by excitation of unmyelinated C-afferent fibers. Hotta H, Schmidt RF, Uchida S, Watanabe N. European Journal of Pain. 2010 Sep

日々の暮らしの中で、皮膚に内蔵の不調が現れたり、疲れやストレスによって肌荒れが生じたりするなど、体調の変化が皮膚に出ると実感する場面は多々あります。 それらの症状は皮膚が自律神経と密接な関係があることに起因しており、血流・血圧、そしてホルモンの内分泌など、さまざまな体内制御機構が皮膚に影響していると考えられています。 痛みと皮膚の関連についても、現在様々な研究が行われています。

ソマニクスは、マイクロコーンによる皮膚刺激で痛みを治療する医療機器や、皮膚電位の変化で疾患診断を補助する器具など、皮膚科学・神経伝達を応用した開発製品シリーズです。

これまで培った高度な製造技術やノウハウをベースに、皮膚科学・神経伝達など最新の研究を見据え、「Catch The Voice Of SKIN」をコンセプトに患者さんの「痛みの軽減」に取り組んでいます。

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